大泉先生、では熱いうちに書いちゃいます。
でもその前に、「大下くんは偉大だなぁ」ってなんですか?(笑)
キモイです。
というわけで
「駆込み女と駆出し男」の感想です。
まずこの映画、何が凄いか?
大泉洋が凄い。
しかもかなり凄い。
別にこれは後輩だからとか、誉めて先輩からおこずかいを貰おうという魂胆ではない。
では、中村信次郎という役を演じた大泉洋がどう凄いか?
僕は見終わった後にこう思いました。
「平成の渥美清を見てしまった」
男はつらいよシリーズで車寅次郎を演じた渥美清さん。とんでもなく長いセリフをセリフとは微塵にも感じさせずリズムよく心地よく話し、見ている人の心を鷲掴みにする。
その寅次郎並みの、いや、それ以上かもしれない。難しい言葉、現代では使わない言い回しを含めたあの異常なまでに長いセリフを、やはりセリフとは微塵にも感じさせず自分のものにし、信次郎を生み出した大泉洋が凄いのである。
↓これは映画関係者だけに配られる業務用パンフレットにある原田監督の言葉です。
大泉洋の信次郎は井上ひさしの世界の戯作者を見事に演じ切って唯一無二です。「素晴らしい」とか「素敵」という言葉の使い始めを描く時代劇になったのは、大泉話術の魔力です。
と、書かれています。
「大泉話術」
現代語辞典にでも載りそうなキャッチーな言葉です(笑)
大泉さんも凄いけどもちろん他の役者さんも素晴らしいです。だって主役級の方々が脇を固めているわけですからね。個人的には満島ひかりさんが演じる「お吟」が放つ陰のパワーがかなりぐっときます。
でもやっぱりそれらを役者さんから引き出す原田監督が凄いからなんだろうなとも思いました。
この映画は観ている人を少しも休ませてはくれません。すべてのシーンに意味を含んだ画が目まぐるしくカットインし展開していきます。荘厳な国宝級のお寺なども見もの。
音尾さんも出演しています。
CUEファンとしては音尾さんと大泉さんが絡むシーンで音尾さんが去り際に言うセルフにキュンと来るでしょう。
この映画、日本で公開するだけではもったいないのでは?
勝手な願いですが、ヨーロッパの映画祭かなんかで賞を獲って話題になり世界中の人に見てほしいと思いました。
そして、いつかこう呼ばれる日が来るのではないか?
昭和は寅次郎
平成は信次郎
松竹映画120周年にふさわしい名作が誕生。
2015年、見逃してはならない映画がまたひとつ増えました。
とにかく公開が楽しみです。
ところで今日って、エイプリルフールなんだ……
シゲさんの出ている映画エイプリルフールズが公開、エイプリルフールズには駆込み女じょごの戸田恵梨香さんが主演です。
感想、今日書いてよかったのだろうか。
釧路出身の大下でした。