この間、高校生時代によく通っていた洋食屋さんになまら久し振りに行ったときのこと。
ここに来ると高校時代のあんなことやこんなことを思い出す、僕のお気に入りのお店でした。
小さめの店内に静かな曲が流れる、ちょっぴり昭和の匂いを漂わせるそのお店に、6年ぶりくらいに入った僕は、当時から大好きだったミートスパゲティを頼みました。
お店のご主人は無口で、しゃべったことはなく、いつも黙っておいしいパスタを運んで来てくれるダンディズムなご主人です。
僕は、いつも座っていた席に腰をおろし、久し振りのミートスパゲティを今か今かと待っていると、ダンディズムなご主人が、出来たてのスパゲティを持ってきました。
僕は、当時と変わらない美味しそうな匂いを放つミートスパゲティを凝視していると、
「お久しぶりですね。お元気でしたか?」
と、ダンディズムが話しかけてくれました。いままでしゃべったことがないダンディズムが、僕のことを覚えていてくれたことに、なんとも言えない感激を覚え、感極まった僕は、
「はい!」
と、笑顔で答えるしかできませんでした。
「ごゆっくり」
と笑顔で厨房に消えるダンディズムの背中に、
「ありがとうございます」
と、心の中でつぶやきました。
ミートスパゲティは相変わらず美味しかったです。
いるだけで落ち着けるお店があることに幸せを感じながら、会計を済ませると、
「またお越しください」
とダンディズム。
言葉少ななダンディズムに軽く頭を下げて、店を出ました。
ご主人、また行きます。その時はまた、おいしいミートスパゲティを作ってください。
オクラさん!ツアーの調子はどうでしょうか?
頑張ってくださ~い!