渋谷のスクランブル交差点で信号待ち。
こうだくみさん(漢字書けない)、デカすぎるぞーってツッコミ入れ、ほげ~っと見上げてた。
その時、「すみませーん!」と後ろから男の人の声。
「はいっ!」
ビックリして、思いっきりいい返事をしてしまった。
しかし。
男は、俺じゃなく前の女性に声をかけたのだ。
いわゆる、キャッチってやつ?
なんだ俺は、キャッチ相手にあんないい返事をしてしまったか。
しかも俺じゃないのに。
なんて恥ずかしいんだ。
一応、誤魔化すために、
1・返事をした方向の延長線上に友達がいると仮定して、「ハーイ久しぶり!元気元気ィ!じゃあねー!」と芝居をする。
2・前の女性の彼氏のフリをして、一緒にキャッチの話を聞き、なんなら反対する。
3・はい!じゃなく、ばいっ!と何度も叫び、自分が宮部さんであることをアピールする。
など幾つか一瞬考えたが、結局なんもできんかった。
信号が変わるまで気まずくて気まずくて。
こんな目に遭わせたキャッチの男に、後ろから「失敗しろ~失敗しろ~」と念ばかり送っていた。
信号が青に変わり、一斉に歩きだし、結局キャッチは身を引いた。
どうやら無視を決め込んでいたらしい。
その女性は―――――
(チラッと振り返っただけだが)
――――なんまらめんこかったべさ!!
※超美人だった、の北海道弁。でもあまり言いません。
でも美女も大変だ。
そのアトも何人ものキャッチを振り払っていた。
颯爽とは決して見えなかった。必死だ。
必死でかわしている。
ありゃまるでカバディだ。(ルール知らないけど)
とにかく意とせず、美女は同じ方向へ俺の前を歩く。
なんか気まずい。
これじゃ俺がアトをつけているみたいだ。
何だか同じ距離を保っちゃって、いつまでも気まずい。
いや正確には俺の方が雀の涙ほど歩幅が広いため、ちょっとずつ差が縮まる。
しかし美女が時たま小走りをするので、また開くのだ。
あはは。
なんだかまるで、俺が追っ掛けていて、美女が逃げているみたい。
ははは・・・
・・・
・・・
つーか逃げているよね美女!?
しかも必死で!!?
再びちょっと振り返った美女は、あきらかに俺に対し
「ちっ!しつこいなぁ~」
という顔をした。
ひどいものを見るような表情は・・・・
決して美女とは言えなかった。
立ち止まってしまった俺。
あぁ・・・がっかり。
マチルダさんが死んだ時くらいガッカリ。
そういや最初のキャッチが声かけた時、俺をチラッと見たもなぁ。
結局美女は、後ろからキャッチの男がずっと付いてきているものだと思い込んでいたんだ。
東京が2ミリくらい嫌いになった。
明日は5時起きなので、早めに寝ます。
ほげっちゃ。(←気に入ったらしい)