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昨日、札幌で千秋楽を終えました。
今回の舞台。
ラストシーンでお着物を着せてもらいまして。
観に来てくれた母が、
「若い頃の私がいた」と言ってくれました。
私は男性で、おっさんです。
母は女性で、高齢です。
正直、似ても似つかないのですが。
不思議だなぁ、と。
私も同じことを感じておりました。
2ヶ月前の大阪公演で初日を迎えた舞台。
リハーサルで、舞台袖で慌てて早着替えをして、
鏡前でお化粧してもらった際、
自分が子供の頃の記憶に映る母がよぎりました。
血の繋がりというのは、不思議ですね。
髭の剃り跡青いオッサンの皺顔に、薄化粧。
滑稽さの中に、面影という言葉を初めて実感しました。
以来2ヶ月、
若き母の面影を求めながらの旅だった気がします。
昭和27年が舞台の作品でした。
母は5歳くらいかなあ。
大正生まれの祖母は27歳くらいでしょうか。
先人たちは何かしらを受け継ぎ、
何かしらを伝えて、
何かしらを乗り越えて、
今があるんでしょうか。
それならやっぱり
今を乗り越えていかなくちゃね。
なんて、ふと。
脚本家さん。
女中さん。
お姫さんを演じさせていただきました。
きれいさっぱり、いなくなりました。
今残ってるのは、
「生きていればまた作れよう」って台詞くらいかしら。
生きていればまた作れよう。
自分の中で忘れ難い言葉をいただきました。
感謝。
御来場、真に、ありがとうございました。