月曜日に我が愛犬、イニエスタが入院したということを記述させていただきました。
残念ながら、皆様方の励まし応援の甲斐なく、昨日早朝、8月29日午前5時に永眠いたしました。
先日のダイヤリーに昨年の10月3日に引き取ったので、その日、誕生ケーキを食べる姿をフィトダイアリーにアップするとお約束しましたが叶いませんでした。
親身な介護のもと、眠るように静かに病院にて息を引きとりました。
今から考えると、彼女(推定8歳)の走る姿を見たことがありませんでした。
いつも小走りで「トコトコ」と近づいてきました。本当に「トコトコ」という擬音がぴったりでした。そういう意味でも実はかなりの高齢だったのかもしれません。
先にも書きましたが彼女は捨て犬でした。それを昨年10月に引き受け、最初はいろいろと苦労をしました。懐かない。噛む。トイレも出来ない。でも辛抱強く面倒を見ました。まずは人間が誠心誠意尽くす。それで犬の閉ざされた心を開いてあげる。
同時に「どうしてこんな子が存在するのか?」捨てられ、2ヶ月も彷徨い、泥だらけになり、人間不信になっている。
うちにはすでに素直な犬たちが何匹もいました。それは子供の頃から飼っているから当たり前です。
犬のしつけ方。様々な文献を読みました。YouTubeも数多く見ました。さらにはアメリカのカリスマトレーナー「シーザーミラン」のDVDも全巻揃えました。根気よくイニエスタに接しました。
随分と時間はかかりましたが、彼女は心を開き、穏やかな表情になりました。
今まで、近づくだけで唸り、噛もうとしたのが、いつしか「トコトコ」と
尻尾を振って近づいて来るようになりました。
最近、僕は自分のことを「犬おじさん」と表現することが多いですが、その意識をつけてくれたのはイニエスタです。彼女が来るまで、ネイマールやスアレスの散歩も時々、自分の都合でサボることも多かったのです。ですが、イニエスタと接し、生半可な気持ちで犬と付き合ってはいけないという自覚が目覚め、何よりも犬のことを最優先させる。そういうライフスタイルになりました。
だって、彼らは要求したくても喋れないんです。飼い主がしっかりと受け取ってあげなければならないのです。
そんな数多くのことを教えてくれたイニエスタが天に召されました。
悲しい?当たり前です。もう身体中の水分を出し切ったくらい泣きました。
56歳のジジイがキモいでしょう。今だってタイピングしながら泣いています。
彼女が我が家に来てわずか11ヶ月です。もっと、もう少し長く一緒にいたかったです。
昨日、早々に遺体を引き取り、彼女がいつもいた場所で一緒に安置し過ご
しました。
そして、赤平は敷地があるので火葬ではなく土葬に決めました。
キツネやタヌキの動物に掘り起こされないよう、1メートル以上、土を掘りました。赤平の敷地の土に帰って欲しい。そういう思いが強かったのです。
ですが、1メートルとはいえ掘るのには2時間も掛かりました。結構深いんです。掘ってもすぐには埋めないで、それから2時間ぐらいでしょうかずっと傍にいました。
その時ふと「そうだ一緒に木を植えよう」と思ったのです。彼女が眠る場所に新しい命を!
そう思い、近くのホームセンターへと車を走らせました。ですが、この季節北海道ではほとんど樹木は売ってないのです。3軒ほど回ったところに一本立派な「ライラック」の木がありました。ライラックは北海道の木でもあります。
丈はもう2メートルも超える大きく成長した木でした。ですが売れ残りです。
価格は1/5の800円でした。
それがなんだか捨て犬だったイニエスタに似ていると感じたのです。この
ライラックも売れ残れば処分されてしまうのかもしれない。
イニエスタを埋葬しそこにそのライラックを植えました。
来春、白い花を咲かせてくれることでしょう。
ふと気になって、スマフォでライラックの花言葉を検索しました。そこで
出てきたのは
「思い出」「謙虚」
君は出ばらない謙虚な子だったね。
それはイニエスタそのものです。
ありがとう。少しの間だったけど、君は幸せだったかな?僕は君に会えて
すごく幸せだったよ。トコトコ、他の犬の最後に近づいてくる君。わがま
まは一つもなかったね。
ありがとう。本当にありがとう!イニエスタ。
改めまして、イニエスタを心配してくださった皆さん。激励を送ってくだ
さった皆さん。ありがとうございます。少なくとも多くの皆さんが思ってく
ださることでイニエスタは幸せだったと思います。ただの捨て犬でした。
でも皆さんがイニーを思ってくれた。彼女も感謝していると思います。
僕を心配してくださる方も多いですが一応、大丈夫と書きます。
でもいつまでもくよくよしているとイニーが「パパ、いつまで泣いてるの」と突っ込まれそうなので頑張ります。
いやあ、でも歳をとったわ 笑
皆様、本当にありがとうございました!