これは尿意だけでなく、
便意についても同じことが言えるんですが、
「帰宅直前の尿意と便意は、トイレが近づくに比例して増していく」
こんな経験はありませんか?
「もう少しで出せる!」という意識が、
物理的なトイレとの距離に比例して、
尿意と便意を強くしていくという現象です。
そこで、もしトイレが壊れていたら?
とか、
トイレのドアが開かないかも?
など、
排尿排便ができないという可能性を全く考えず、
ただただトイレが近づいていくだけで、
「出せる気になっている」
私はこれが許せないんです。
なので意識的に
「まだだ……まだだ!まだ何があるか分からないんだから、
そんな楽観的に出せると思うな、俺!弱まれ、尿意!」
と念じるんですが、
頭の別の部分は、トイレとの距離が分かっているもんだから、
交感神経に作用し尿意をどんどん強くしていってしまう。
エレベーター前などで、足をクロスさせ、
陰部に圧力をかける「おしっこ我慢ステップ」を踏んでしまう。
誰が見ても「ああ、この人おしっこしたいんだな」と分かってしまう‥‥。
つまり、私が不甲斐ないと思っているのは私の自律神経。
いや、精神力と言っても良いでしょう。
頭のなかで、常に二つの思考があり、そして常に負けている。
楽な方、楽な方に考えてしまっている。
全く情けない。
こんな精神力しかない人間だから、
いつまでも子どもと言われるんだと……。
いつか、尿意と便意を完全にコントロールできる人間になったとき。
私は、役者として、もう一皮剥けるのではないか?
そう思っています。